高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせる住まいを確保するために、国土交通省と厚生労働省が連携して「サービス付き高齢者住宅」を創設することになりました。
具体的には、平成24年4月に創設される24時間対応の定期巡回・随時対応サービスや訪問看護、デイサービス等の介護サービスを組み合わせることにより、中・重度の要介護者であっても、施設へ入居しないで在宅のまま安心して暮らし続けることを目的としています。
1)サービス付き高齢者向け住宅とは、
介護と医療が連携し、バリアフリー構造や見守りサービスの提供、契約方法など、高齢者が安心して居住するための一定の基準を満足するものとして都道府県に登録された賃貸住宅です。
● 登録基準
2)供給促進のための支援措置
● 補助
サービス付き高齢者向け住宅として登録される住宅等の建設・改修費に対し、国が民間事業者・社会福祉法人・医療法人等に直接補助をします。
補助の内容
建設費の1/10、改修費の1/3について、国の補助を受けられます。(上限:100万円/戸)
● 税制
平成25年3月31日までの間に、「サービス付き高齢者向け住宅」を新築又は取得した場合で、一定要件を満たすものについては、所得税・法人税の割増償却、固定資産税の減額、不動産取得税の軽減措置を受けられます。
● 融資
建設費について、住宅金融支援機構の賃貸住宅融資の実施と要件の緩和(別担保が不要)
入居者の家賃の前払金について、民間金融機関のリバースモーゲージ(死亡時一括償還型融資)を住宅金融支援機構の住宅融資保険の対象に追加
高齢者人口は、2020年には約3600万人程度に、単身もしくは夫婦のみの高齢者世帯は約1245万世帯に増加するともいわれていますが、高齢者に適した住まいは絶対的に不足しています。そこで、国土交通省は「今後10年間に60万戸のサービス付き高齢者住宅を供給する」との目標を掲げています。
サービス付き高齢者住宅の登録基準や申請時の提出物については、都道府県知事が策定する「高齢者居住安定確保計画」において独自の基準が設けられている場合があります。
都道府県、政令市、中核市の登録窓口で詳細の確認が必要です。